診療現場からの報告

第223話 : ストレス性EDの盲点 [カウンセラー/森下]

ED(勃起不全)の治療にあたり、最も大切なのは原因の特定です。
ほとんどの場合、EDを引き起こす原因はストレスです。

ストレスを受けると、私たちの体内では交感神経が優位に働きます。実は、この交感神経が優位になった状態というのは、男性機能にとってマイナスなのです。

以前にもお伝えしていますが、勃起には大量の血液が必要です。性行為時、通常は交感神経ではなく副交感神経(自律神経)が優位となることで、血管の拡張がなされます。ストレスを受けた場合、交感神経が優位になり血管が収縮します。
過度にストレスを受けた場合、その影響で海綿体は満足な血液量が得られず、EDを発症する可能性が高まります。

では、ストレスにはどういったモノがあるでしょうか?
日常生活で受ける様々なストレスは、分類するとこのようになります。

  • ・仕事に関するストレス
  • ・家庭に関するストレス
  • ・人間関係に関するストレス
  • ・金銭に関するストレス
  • ・肉体的なストレス

ここで注目していただきたいのが、“肉体的なストレス”です。
肉体的なストレスには、睡眠不足や疲労等があります。仕事、プライベートにかかわらず、何かしらの理由で睡眠不足が続くケースは誰にでもあります。いくら日常のストレスを上手く発散していたとしても、“肉体的なストレス”だけは身体を休める以外に解消方法はありません。
日頃のたまったストレスを、週末に発散するのは非常に大切な事だと思います。ただ、ストレス発散の為に寝不足になって、肉体的ストレスを溜めていたのでは意味がありません。

しっかりと体を休めるという事も、EDの対策には重要なのです。

(参考)
第74話:“ストレス”が(EDに)与える影響について
第157話: 自然のED治療