診療現場からの報告

第186話: おじさんの最新アンチエイジング [カウンセラー/森下]

若さを維持したいと思うのは、女性だけではありません。
ED治療に来られる男性には、「若く見られたい」という想いをお持ちの方が大勢おられます。

数年前までは簡単にできるアンチエイジングといえば、シミやシワの改善が中心でした。男性でご存知の方は少ないかも知れませんが、今、アンチエイジングの分野ではTV等のメディアでよく耳にする『再生医療』が治療に取り入れられています。

一般的に肌の再生医療は、PRP(多血小板血漿)注入治療が有名です。これは自身の血小板が持つ傷を治す成分である成長因子(グロースファクター)を利用して、肌の若返りを図るというものです。しかし、この治療は医療機関によってPRPの生成法にバラツキがある事と、効果には大きな個人差があるため効果が得られないことも多いようです。なかには1年前後で元に戻ってしまうものもあります。

これではヒアルロン酸注入による、一過性のアンチエイジングと大差がありません。むしろ即効性がある分、ヒアルロン酸注入の方がメリットが感じられるのではないでしょうか。

<参考までに以前、院長が記載した文面を抜粋します> * * * * * * * * * * * *

他院でPRP等の治療を受けたのだけれど全く効果がなかった、思わぬところにシコリが出来た等々のご相談で来院される方がとても多いのですが、、、

当院でもこのような自己再生医療はかなり以前よりかなりの症例数行っていて、とてもよい治療方法だと理解していますし、とても患者満足度の高い治療方法なはずなのですが、、、

どうしてこのような乖離(かいり)があるのか、について、まずはこれらの治療方法の簡単な歴史をお話します。
1998年頃から、褥瘡(とこずれ)や糖尿病による潰瘍などへのPRP(多血小板血漿)の応用が始まり、2004年には、シワに対する治療が始めてこの方法で行われました。
その後しばらくしてこの治療方法に関心を持った事もあって、当時スイスだったと思いますが、この治療に必要なキット(各種グロースファクターを取り出すための)を製造しているメーカーと何度かやり取りをしたのですが(この手の分野に詳しい友人も交えて)、どうも腑に落ちない部分があり(ここでは敢えて言いませんが)、当院での治療メニューに加える事はありませんでした。

その後、上記の腑に落ちない部分が払拭された治療方法(血小板フィブリンマトリックス(PRFMと呼ばれますが))に出会い、好んでこの治療方法をお勧めしてきました(当然その適応はありますが)。
どの世界も同じようなものでしょうが、優れた治療法が発表されると、所謂コピー製品が幾つも出現し、粗悪品も多く出回ります。
現に、消費者の方には何の満足度も与えないような治療キットが出回ってもいますし、新しいもの好きの医者達(患者満足度はあまり考えない連中が多いようですが)も競ってその新しさを煽ってアピールしてもいます。

最初に書きました“治療効果の乖離(かいり)”の原因はこれが全てだと思われます。

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当院でもアンチエイジングに効果的な自己血液を使った肌の再生医療を取り入れています。
自己血液の傷を治す成分を利用するというコンセプトはPRP注入治療と同じですが、全く別の治療であり非常に高い効果が見込めます。

当院で採用している自己血液による肌の再生医療は、約半年間〜1年かけて徐々に肌が若返っていきます。このため周囲の方に気付かれる可能性は極めて低く、またその効果は永久に無くなりません。治療によって肌が5歳若返った場合、10年後も実年齢マイナス5歳の状態は維持されます。施術後、一定の期間が経てば再度施術する事も可能です。また使用するのは自己の血液であり、非常に安全性の高い治療です。

ちなみに美容家IKKO氏も、こうした自己血液による再生治療(詳細は分かりませんが)を受けておられるようです。IKKO氏といえば1962生まれの“オジサン(?)”です。なのに、全く年齢を感じさせない艶のあるお肌の裏側には、こうした秘密があったようです。